So-net無料ブログ作成

「ギターの弾き方」が分かった [演奏技術]

EnriqueImage.png
同じような事を書いた記憶がありますが,どんな内容だったか忘れてしまいました。
ギター再開後,いくつか気が付いた事があります。独学時代のものが100%ダメというわけではないのですが,悪いクセに未だに引きずられて苦しめられているところはあります。やはり,なるべく最初から信頼できる方にきちんと習うのが遠まわりを減らす意味はあります。

今年も発表会が終了しました。
BWV998の3曲を演奏しましたが,緊張ぐせはなかなかそう簡単には治らないものです。その振り返りはまた課題として,練習していてつかんだものはありました。練習していて,ふと気づいたのが,「ギターの弾き方」です。そうとしか言いようのないもので,上手い人というのは。この「ギターの弾き方」がきちんと出来ている。そうでない人はできていない。私も後者だったというわけです。ステップアップするためには,必ず身につけないといけません。おそらく自然にできている人もいればそうでない人もいるでしょう。

カンの良い人なら当然気づいていることでしょう。
「左手を押さえてから右手を弾く」ということです。当たり前のことですがこれが案外出来ません。少なくとも私は出来ていませんでした。もちろん,ゆっくりならば,しっかり押さえたうえで右手を弾きますから,問題ありませんが少し速くなってきたり,押さえが複雑になってくると左右のシンクロの問題が出てくるわけです。押さえそこない,出音の不明瞭は全くもってここから来ています。原因は,左手を押さえ切らないうちに右手を弾いてしまうので,音がビらないまでも,はっきり出ないということになります。

上手い人は,練習出来てない曲でも,決して押さえそこないや詰まった音は出さないものです。
私を含めそうでない人は,しょっちゅう変な音が出てしまいます。変にならないまでも出切らない音になってしまいます。これは左手が押さえきらないうちに右手を弾くからです。左手がしっかり出来てから右手を弾けばそんなことは起こりません。「それでは出音が遅れてしまう」という事であれば,左手を早く(速くではなく)するのみです。逆説的な事ですが,音を出しているのは右手ながら,左手の押さえで音を出している感覚で弾けば綺麗に弾けるとわかりました。左右のシンクロは必要ですが,左手に右手をシンクロさせないといけないのです。左右独立では喧嘩してしまいます。もちろん,準備行動としては右手を先にセットして左の押弦を待つこともあるわけですが,あくまでも,左を押さえてからはじくわけです。そうすれば,押弦の確実性は,曲の練習過程で上げるのではなくて,譜読み段階から出来ているということになります。

あくまでも音を出しているのは右手ですので,しっかりと弾かないといけません。
しかし,幾ら右手がしっかり弾いても,タイミングが合わなければどうしようもありません。左手の押弦(しっかり押さえた瞬間)にぴたりと合わないといけないのです。初級の人がやる,左手をあらかじめ押さえるというのとも違うと思います。もちろん,その方法で十分弾ける曲もあると思いますが,その方法でスケールなどを弾くのは却って難しいと思います。社交ダンスをやったことのある人ならばお分かりになるかもしれません。左手が男性の役割を担い,右手が女性の役割だと言えば良いかもしれません。どちらも上手なのが理想ですが,私のような下手くそな男性でも女性がうまいと,それなりにピタッと合わせてくれます。いわば下手くそな左手(譜読み段階)であっても,右手がピタッと合わせられれば音自体はキレイになるわけです。いわば下手だけど音はきれいな演奏になります。それに対し,シンクロしていない左右では,仮に音楽的であっても音が出切っていない演奏になってしまうわけです。もちろん,音楽的(一言で言うのもなんですが)かつ音が美しいのが理想です。という事は,左手がリード役を担って音楽を先導して行かなければならないのです。
という当たり前の事に気付いたという,何ともお粗末なお話しでした。

「以上。」と,これで終わってしまうのも何とも後味が悪いので,自らの不明に関し,悔し紛れにいいわけを書きます。

「左手が労働者で,右手が芸術家」。という標語があります。
これはいけません。この言葉に私は騙されて来ました。今の話には,全くそぐわない標語です。少なくともギターの演奏には合いません。

「夫唱婦随」。
左手が夫で右手が妻として,喧嘩せず仲が良いという意味では良いのですが,必ずしもぴったりとは言えないと思います。先行するきっかけは必要ですが,フィードバックが掛かってどちらが先とも言えなくなり,「夫唱婦随」とも「婦唱夫随」とも言えなくなって,安定している状態が理想だと思います。同期現象(シンクロナイゼーション)というのは不思議なもので,いくら頑張っても合わないものは合わないですが,一旦ハマれば,外す方が却ってむずかしくなるものです。

「押さえてから弾く。押さえるまで弾かない。」これを無意識レベルで出来るかどうかです。
出来てしまえば案外簡単なことかもしれないのですが,まずその事に気づかないことにはどうしようもありません。まず気付き,余分な意識を排除した上で,そのモードにハメないといけません。
「開放弦を右手だけ弾く」のはもちろんですし,人にも因るかも知れませんが,「左手だけではじく」ほうが,左右をシンクロさせるよりはよほど簡単だと思う次第です。昔20歳過ぎてからピアノを弾き出した時,両手のスケールで指替えの場所が左右で違うのがどうしてそんな事が出来るのだろう?と不思議に思ったものですが,これはピアノの初級クラスの人でも出来る事です。ギターの場合は,左右全く違う動作をシンクロさせるわけですから,その難しさはピアノの両手スケールの比では無いわけです。

ピアノ学習者にお馴染のHanonの39番からのスケール。指くぐりの位置が左右で異なるため,やってみるまでは「どうしてこんなの出来るのだろう?」と思っていましたが,ギターでは単音のスケールでも左右の動作が全く異なりますので,むしろこれよりもずっと難しいのです。
あと,この件に関してだけではありませんが,実感と理屈とが噛み合わないといけないと思うのです。
前にも書きましたが,理屈抜きにも身についている人は別にOKなわけですが,いい歳で始めた人には理屈が必要です。実技をやるのですから,実感が伴わないとどうしようもありません。アタマでは分かっていても,実際の感覚が伴わないとどうしようもありません。かといって理屈抜き実感のみというのも,少なくとも私にはダメです。感じ取るためには,情報の刺激が必要です。そうして「そうかこの事か?」と感じ取る状態にまで達していないと何のことやら分からない事になります。臨界状態に達していたところで,何かのきっかけで気付くという事になるのでしょう。

左手を「移動しながら弾く」という感覚が必要な事もありますが,「押さえてから弾く」をマスターした上でのテクニックでしょう。しかし,これとて,移動の到達点でぴったり合わせるわけで「押さえてから弾く」とは矛盾しないわけです。具体例を挙げれば様々でしょうが,大前提を押さえておくことは重要でしょうし,その事に気づいた弾き方をすればミスが減り音がはっきり出るはずです。
nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。