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音のレガートさ [演奏技術]

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「ギターの弾き方」なることを何度も書いていましたが,これを一言で言ってしまえば,音のレガートさです。

例えば,②弦の1,3フレットでドレドレとやるとします(譜例1.1小節目)。
往往にして,間に休符が入ってしまいます。

譜例1
極端に書けば,譜例1の2小節目のようになります。初心者だとこんな感じになるでしょうが,さすがに慣れてくると,3小節目,4小節目のようにはなるでしょう。

これらの音の後ろに付く休符をミニマイズする必要があります。これらの休符をゼロにして如何に本来の音価にするかが課題です。

この事は感じてはいましたが,ギター特有の事情であり,聴感上わからなくすれば良く,練習の過程でキレイになればヨシと考えていました。しかし,聴感上わからなくするためには,極力そのような技術を身につけなければいけませんし,意識して身につけなければ,無意識な繰り返し練習でレガートになるというのはほぼ無いということに気がつきました。

次にミを加えてド・レ・ミとやります。
ドとレの間にどうしても休符が入る一方,ミに①弦開放弦を使いますと,レとミは重ねて弾くことも可能です。ドはスタカートになるのに対して,レ・ミはモルト・レガートになります。ミを弾くときにレの押弦を離せば良いので,レとミの間はほぼ理想的なレガートになります。しかしまたファ・ソと①弦を押弦して行けば上と同じ問題に直面します。

音階が上がる時は弦を押さえて行くので前の音は必然的に消えていきますが,下降音階で開放弦が入る場合は消音が必要になってきます。これをしないと,譜例2の2小節目のようになってしまいます。高音弦では目立ちは少ないですが④弦⑤弦などの開放ではひどい不協になってしまいます。

譜例2
弦が変わる時は音色が変わるという問題もあります。音価上のレガートさは容易でも今度は音色を揃える必要が出てきます。鍵盤楽器や笛などではラクなことが,ギターではかなり難しいことがわかります。鍵盤では順次押して離せばレガートになるものを,ギターでは音を繋げたり消したりしながら滑らかになるよう努力しているわけです。極めて当たり前,全く初心者レベルの話をしているのですが,これをきちんと満たすのはけっこう難しいことです。これを何事も無いかのように滑らかに弾いているのが達人の演奏です。ギターでは全て弾く弦が変わるアルペジオは容易ですが,音を順次弾いていくスケールの方がずっと難しいのです。
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コメント 4

黒板六郎

ギター歴だけは長いですが、こういったことや消音など考えてませんでしたね。というか考えないようにしてます。
上達しないわけです。
by 黒板六郎 (2017-11-18 22:47) 

Enrique

黒板六郎さん,
案外こういうことは疎かになりがちで,好きな曲に走りがちです。長年のナニでそこそこ弾けます。しかし,良く弾けてない原因の一つが私の場合,これかなと思った次第です。
by Enrique (2017-11-20 09:20) 

アヨアン・イゴカー

音符どおりに正確に演奏するのは非常に基本的なことです。だからこそ重要でもあります。
シンセサイザー音源YAMAHA MU2000をXG Works STを使ってスタッカートのない音符を書いてゆくと、逆のことが起こります。そのままにしておくと牛の涎状態になって、休符がまったく入らず、息継ぎしていないようになってしまします。家内に聴かせた時に、息が詰まる、苦しくなってくると何度も言われました。そこで、特に歌う部分では細かく休符のような間を作り、楽譜上は休符は見えませんが息継ぎができるように、僅かなブレスを入れるようにしています。
PCを使っているとあたり前と思って考えてもみませんでしたが、実際に頭の中で演奏を再現して見るというのは本当に大切だと思い知りました。
by アヨアン・イゴカー (2017-11-27 09:23) 

Enrique

確かに,音のエンベローブの違いもありますね。
持続する電子音で楽譜通り演奏すると,同音連打は殆どタイに近い状態になってしまうでしょうし,フレーズが無く息苦しい状態になってしまいます。如何に人間的な演奏に近づけるかが課題になります。私もノーテーションソフトで出す弦の音などに楽譜にないスタカートや休符を入れた経験があります。
ギターの場合はアタックから減衰しますので,決して持続音にはならず,むしろ左右のタイミングが合わないと,休符が入ったり,音がはっきり出ないことになります。音を途切れなくはっきり出せて初めてギターの魅力的な音色が現れると思うに至りました。
by Enrique (2017-11-28 05:53) 

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