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一部LED化 [日常]

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当家は14年前に全面リフォームをして,電気配線も全てやり直し,照明器具も取り替えました。
当時はまだLED照明は出ていませんでしたので,主な照明器具は蛍光灯です。白熱球はロスが大きいので,現在ではLED電球に交換するメリットは大きいでしょう。当家にも一部白熱球もありますが,使用量が僅少なため,放ってあります。切れたら替えるというスタンスです。

7年前に電球交換のメリットを検討しました。

3年半前に白熱球が1本切れた時は,LEDにせず蛍光灯タイプのものを選びました。当時3500円もの電球価格は到底モトが取れないと判断したためでした。ここ最近はLED電球もかなり安くなって来ました。1000円以下になっていますので白熱電球が切れたらLED電球に取り替えるメリットはあるでしょう。また現在では,白色化LEDの消費電力が蛍光灯の半分弱にまで下がっているので,蛍光灯からの取り替えメリットも出て来たようです。

そうこう思っていましたら,タイミングよく?当家の間接照明の蛍光灯がチカチカするようになりました。14年前のリフォーム時に最も安くてシンプルなグロースタータ方式の直管型蛍光灯器具を取り付けたものです。蛍光灯は放電管ですので,放電をスタートさせて安定的に光らせるのには,単に電源につなげるだけではダメで少々コツが要ります。グロースタータ方式の蛍光灯器具では,安定器なるインダクターが電源とランプに直列に入っています。

これは,点灯時には,
点灯管に電圧が掛かり点灯管にグロー放電 → 放電の熱により点灯管のバイメタル接点がON(蛍光管のフィラメントに電流が流れる)→ 点灯管のバイメタル接点がONでグロー放電が止まるので,点灯管のバイメタル接点が冷めてOFF → その瞬間蛍光灯の両端には電源電圧に加えて安定器の両端に発生した誘導電圧が重畳されて掛かる → 放電開始

となるわけです。
放電開始後は負の抵抗特性を持つ放電特性の安定化を図る役割を果たします。負の抵抗特性とは,不安定現象の原因の代表的なものです。何らかの原因で,放電電流が増える → 電圧が下がる → 放電停止,逆パターンなら,放電電流が減る → 電圧が上がる → さらに電流が減る → さらに電圧が上がる → 暴走 

などの不安定を起こします。もちろん本質的な負の抵抗特性というものは世の中には無く,どこかで正抵抗に変わりますので,2つ目の現象は起こらないでしょうが,電流電圧とも不安定になり放電が止まる可能性があります。安定器は点灯後は正抵抗素子として働いて文字通り放電の安定化をもたらすわけです。

フィラメントが予熱されて放電しやすい状態になっているときに電源電圧以上の高電圧を一瞬かけて放電開始させ,放電開始後は放電特性の不安定を吸収すると,簡単ながら実に巧妙な仕掛けです。ピカッピカッと蛍光灯が点くアレですが,もうすでに時代遅れで,標準的な蛍光灯点灯法はインバータ回路を使っています。半導体インバータでは電圧や周波数の上げ下げは自由自在ですから,蛍光灯を点灯させて安定化するのもお手のものです。

しかしながら,LEDランプは単に電源に直結されれば良いので,蛍光灯の器具に使う際は,蛍光灯を扱う仕掛けが全て不要になります。まあ,何も難しい話はいらず,要はランプを電源に直結にすれば良いだけです。要は蛍光灯点灯回路をパスするその手間だけです。LED蛍光灯に置き換える照明器具としては,当家の間接照明で採用したお安く原始的なグロースタータ方式が簡単です。点灯管をはずして,ランプを取り替えるだけです。但し,安定器をどうするかです。定常時は直結に近いため,そのまま放っておいてもあまり影響はありませんが,少しは影響あります。

安定器のインダクタンスを500mHとして電源周波数でのインピーダンスZは,直流抵抗(20Ω程度の様です)を無視しますと,

Z = 2πf L = 2 × 3.14 × 60 × 0.5 = 188.4 Ω

無用の安定器での損失電力Pは,LEDの定格を18Wとして,電流I=0.18Aですから,

P = I 2R = 0.182 × 188.4 ≒ 1.5W

当家の間接照明では40W×3本+20W×1本で点灯させています。20W型管は電流が半分とするとロス電力は1/4ですので,これを0.4Wとすると,トータル1.5W × 3 + 0.4W = 4.9W ほどの電力のロスが発生します(力率の変化を無視していますので,もう少し多く効果があるかも知れません)。蛍光灯時代の電流は2倍強ですから,安定器で20W以上食った上に,ブーンという磁歪音に悩まされて来たのでした。直結工事は面倒ですし,平日ではそれをやる気も起きませんので,まず点灯管のみ取り外して安定器はそのままで,ネット購入で届いたLED管を点灯させてみました。パッと点いて快適です。ただ耳を澄ますと,蛍光灯時代よりは小さいようですがやはり安定器の磁歪音が聴こえて来ます。
当家の40W型の照明器具の裏。右側の青線を外して左上の黒線部に半田付けすることにしました。
作業中。
    
完成。

直結工事をこの土日に行いました。

20Wタイプのものは,単純に直列に入っているだけのものですので,接続線1本をバイパスさせるだけで済みますが,40Wタイプのものは,磁気漏れ変圧器タイプの3端子の安定器ですので,完全に切り離すには最低2本外す必要があると思われます。何分天井での作業で面倒ですので,1本のバイパスで済ませました。線の長さが足りませんので,延長しました。これも何分天井での作業ですので面倒でした。

これですとまだ安定器の一次側にわずかの励磁電流が流れるはずですが,放っておくよりは遥かにマシだろうと思います。実際これでブーンという磁歪音は止まりました*。

蛍光灯をスムーズに点灯させる為に様々な回路が工夫されて来ましたが,LED素子の開発により,その様な回路は無用の長物となり,古い素朴な方式の方が却って対応がラクというのも皮肉なものです。当家の他の蛍光灯照明器具はインバータ点灯方式のため,その様な高価な回路をすべてパスした直結作業が必要になります。そちらのLED化はいまのところ考えていませんが,蛍光管が骨董品のごとくに高くなっているのは変なものです。あと,切れてもいないランプをLEDに替えるとか,器具もろとも替えるとかは,環境負荷を考えた場合まったく賛同できません。



*後記:静かにはなりましたが,僅かに音が鳴っているのが気になって来ましたので,左下の青白線も外して安定器を完全にパスしました。これで磁歪音は完全に消え,ムダな電力消費もカットできたはずです。
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majyo

LEDも当初に比べるとだいぶお安くなりました。
いまは賃貸なので自分の取り付け分はそれなりに替えましたが
細かいところは、普通のです。
トイレや洗面所の電気が良く切れる事(-_-;)


by majyo (2018-02-04 20:08) 

Enrique

majyoさん,良く切れるところはLEDランプの出番ですね。
うちは点灯時間が短いせいか取り替えはごく少ないので,LEDランプの出番は今回初めてです。
電球ならば取り替えればいいだけですので簡単です。
蛍光灯の場合は,器具もろとも交換をすすめられるかもしれませんが,一手間かければその必要は全くありませんね。
by Enrique (2018-02-04 22:01) 

アヨアン・イゴカー

LED良いようで、蛍光灯の生産を中止されると困ります。我が家の照明は蛍光灯ばかりですが、20W,40W型もし、生産中止されると、付け替え工事を余儀なくされます。当面、買いおいているものが使えるでしょうが。LEDは、どうも明るすぎる為に目に良くないような気がするのですが、どうでしょう?
今更ですが、子供の頃の食卓を思い出して、やはり白熱電球が好きです。
by アヨアン・イゴカー (2018-02-04 23:35) 

Enrique

当家の電気配線類は全て資格のある知人と行ったもので,全て把握しており対処出来ますが,一般の方ですと,グロースタータ方式の器具で点灯管を外して球を替えるところまでだと思います。ソケット以降の照明器具の改造は特に資格なくても法的には大丈夫ですが,はんだゴテや接続工具が必要になりますので,工事業者に依頼する事になると,器具もろとも交換と言う可能性が高いと思います。
放電管は本質的に不安定性を持っているので外部回路で安定化しています。LEDの方が優れているのは理解していますが,従来うまく点灯させていた器具を捨てるのはもったいないと思います。当家のは安定器から発せられる磁歪音が耳触りだったので,タマが切れた時点でLED化を図ったわけですが,他方はタマが切れた時点で考えますが,今までの工夫やら,その光に対する慣れもあるので,全面LED化はまだ考えていません。当分蛍光灯は使い続けると思います。
白色LEDは,例のGaN青色LEDの青色光を蛍光灯と類似の蛍光物質でエネルギーを落として白色化しているもので,水銀放電の紫外線をやはり蛍光物質で落としている蛍光灯と大差ないと思います。むしろ,紫外線よりもエネルギーの低い青色光から作っていますので原理的には蛍光灯よりはソフトだと思います。ただ紫外線は目に有害なため,ほぼすべて可視光に落としている筈ですが,白色LEDは元の青色光をかなり残しています(そうしないと黄色くなってしまいますので)。もし,青色光も紫外線並みに目に悪いとしたら,その可能性はあるでしょう。LEDでも電球光を選択されればその惧れは減るのではないでしょうか。直接目には悪くないとしても,夜でも太陽光に似た光を浴びていると言うのは,体内時計にはあまり良くなさそうです。消費電力が低い分明るくし過ぎるきらいはあるかもしれませんね。


by Enrique (2018-02-05 11:39) 

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