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基礎練習について [演奏技術]

アーベル・カルレバーロの教本を少し覗いています。
この教本はNo.1からNo.4まであります。

No.1は各調のスケールのみですが,セゴビアのスケールとは運指が異なります。
何通りもの運指で弾けてしまうのが,ギターのスケールの難しさだと思います。曲で出てこない調まで延々やる必要も無いと思います。ハ長調だけという多い人が多いと思います。指の運動としては良いですが,やはり音の並びを覚える意味で,今取り組んでいる曲の調のスケールをなるべくやるようにしています。もっとも,これ,役立たないとは言いませんが,伴奏や次の音との関係で何通りもの運指のスケールが発生してしまいます。従って,ギター独奏曲の場合,実際の曲でやっても良いのかなと思います。ほぼ毎日何か曲を弾いていれば,余り問題はないと思いますが,少し弾いていなかったりすると発生して来る不調は,左右のシンクロのズレです。スケールは左右のシンクロを補正するのに非常に良い練習です。ある程度の速度を得ようとすると,動作の左右のシンクロが不可欠です。

それに比べ,アルペジオ練習は,ほぼ右手練習です。左手ないしは左右シンクロに比べ,右手は割と大丈夫かな?と思うのですが,カルレバーロ教本のNo.2をやってみると,右手も良く動いていない事がわかります。

左手は,D#dim(減七和音)のコードフォームのまま,1小節につき1フレットづつ,移動させていきます(譜例1)。
キャプチャ1.PNG
譜例1.カルレバーロ教本のNo.2の右手課題。最初の基本形。
ディミニッシュコードですから,ちょうどヴィラ=ロボスの練習曲No.1の後半開始部の様に,どのポジションでもそれなりのオモシロい響きになります。最高音が12FのE音に達したところで,同様に降りてきます。これを色々なimaのパターンの組み合わせでやります。最初の課題はpとのコンビネーションがaですが,同様にaとのコンビでこれを含めて4パターン(譜例2),さらにmとコンビで4パターン(譜例3),iとコンビで4パターン(譜例4)をやります。
キャプチャ2.PNG
譜例2.最初の基本形のバリエーション。p-aのコンビは維持。

キャプチャ3.PNG
譜例3.p-mのコンビによる各種パターン。

キャプチャ4.PNG
譜例4.p-iのコンビによる各種パターン。

弾きやすさは人によって異なると思いますが,ラクなパターンと非常に動きづらいパターンがある事に気づきます。ラクなものは敢えてやる必要無いと思いますので,動きづらいものをスムーズにするのが非常に良いトレーニングになると思います。いっぺんに沢山早くやろうとすると余りの弾きづらさに嫌気がさしてきますので,超ゆっくりから,焦らず少しづつ段階的にやるのが良いと思います。

アルペジオの中にp指を入れるのですが,通常のアルペジオと異なり,a, m, iと同時に入れるところがミソです。pのバスを1拍に一つ入れるのは何でも無いですが,これを2つにし(譜例5),それも符点で入れる(譜例6)となると,これはけっこう大変です。ゆっくりから始めないと右手がもつれてしまします。しかし,バッハ等の多声曲を弾くには非常に良い訓練かなと思います。

キャプチャ5.PNG
譜例5.バスを2つ入れたもの。

キャプチャ6.PNG
譜例6.バスを符点にしたもの。

逆符点にしたり,タターンタと3つ入れたり,あちこちにタタ・タタと入れたり。延々続きます。
カルレバーロの右手課題を見ていると,p指は1本で,i,m,aに対抗しなければならないのだと,痛感させられます。現在のところ,No.2の前半を覗いているところです。
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たこやきおやじ

Enriqueさん

昔現代ギターで、カルレバーロ奏法についての記事を読んだのを思い出しました。その時は何か本を買ってみようと思ったまま忘れておりました。寝た子が起こされた気がします。
(^^;
by たこやきおやじ (2019-05-14 13:49) 

Enrique

ひと頃そのようなネーミングの新しい奏法があるかの様な情報だったと思いますが,これはカルレバーロ氏の長年の経験をまとめた教本です。特に何か特別な新しさがあるものでもありませんが,手の弱みを改善する大量の課題があります。氏の国が馴染の薄いウルグアイとあってか,あまり日本では普及していない様です。
現在ではS.テナントのパンピング・ナイロンの方がメジャーでしょうか。
by Enrique (2019-05-14 14:49) 

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